熊本・阿蘇地域における活動 2018年阿蘇プロジェクト

2018年のプロジェクト 活動報告
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「阿蘇小規模崩壊地復元プロジェクト」 2018年の活動報告

阿蘇カルデラの草原・地産資材の活用と小規模表層崩壊地復旧の活動

阿蘇の外輪山で草地の修復、自然再生を行うとともに地域性種苗を採種、活用を推奨。
関心のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

2017年の活動報告はこちら

 2018年は主に阿蘇市波野地区において、草原の観察会、花暦の作成等による普及活動を行いました。 また牧野(半自然草原)では、草原の短草型化の試験実施、地域から要望のあった登山遊歩道の修復作業、自生ススキからの種子採取などの現地活動を、 地域の方と協力して実施しました。2017年に採取したススキの種子は、阿蘇地域における復旧事業への活用を推奨していましたが、採取全量の使用(配布)が終了しました。
 また,地域性種苗の使用・流通の拡大に寄与すると考えられる情報の整理を始め、パンフレットを作成するなどの発信活動を行いました。

2017年阿蘇市産・ススキ種子の配布を終了
 ↑ 精選終了、証明書の添付〜出荷などの報告をブログへ掲載しました <2018.4.2>
2018年1月19日に精選が終了しました。精選後のススキ種子量は約24kgでした。
11月の種子採取作業に参加した会員から優先して、使用を希望する方へ配布させて頂きました。
2017年11月に採種したススキ種子の精選
 ↑ 精選作業の様子をブログへ掲載しました <2018.1.17>

2018年の活動

2018年も、概ね2017年と同様の活動を計画・実施しました。
受入牧野である波野・荻岳周辺の花暦(仮)を作成して提供するため、年間を通じた調査・踏査を始め、継続中です。
引き続き、関心のある方のご参加、またススキ等の種子・種苗のお問い合わせに対応します。

そのほか下記内容を中心目標に、それぞれの担当者(会員)が活動を進めました。

2018年度の本活動は「公益財団法人自然保護助成基金」より、第3期提携助成(学協会助成)を頂いて進めました。

実施報告などまとまりましたらまた当サイト等に掲載させていただきます。

2018年の現地活動

2018年8月10日〜13日 現地活動: 草原再生・環境学習の実施

2018年8月、国際ボランティアNICEのみなさん(特定非営利活動法人 NICEが企画実施するワークキャンプの参加者)と、やすらぎ交流館、牧野組合との協力により、荻岳のウォーキングトレイルの修復作業、草原の再生への試行活動などを行いました。

2018年9月15日〜16日 第49回大会にてポスター発表(研究交流)

日本緑化工学会第49回大会において、プロジェクトメンバーにより、これまでのプロジェクトの成果と経過について、ススキ種子の採取から性状調査の結果を中心にポスター発表を行いました。

日本緑化工学会第49回大会 研究交流発表
「“阿蘇小規模崩壊地復元プロジェクト” 草原再生への活用を目指したススキ種子現地採取の試み−採取から性状調査まで−」
(○吉原敬嗣・紅大貿易株式会社、入山義久・雪印種苗株式会社、内田泰三・九州産業大学、小野幸菜・東興ジオテック株式会社、田中淳・国土防災技術株式会社、津田その子・中部電力株式会社、橘 隆一・東京農業大学、今西純一・大阪府立大学、中村華子・緑化工ラボ、中島敦司・和歌山大学)

 

2018年10月26日〜29日 現地活動:ススキ種子採取など

以下の日程で阿蘇市にて現地活動を行います。ススキの種子採取、現地調査を中心に行います。
今年も現地活動前に会員等(活動に賛同する方からのお問い合わせ、ご相談は会員かどうかにかかわらず歓迎します)から頂いたご相談に応じて、採取した種子を実費でお分けします。希望量が多い場合は作業分担が可能かどうか等含めて相談の上、配分量を決めることになりますので、できるだけ早めにご相談下さい。

 

現地活動の日程概要
日程 作業内容など 備考・その他
10月26日 荻岳の状況視察,翌日の採取場所決定,採種用の備品購入 やすらぎ交流館、牧野組合他と打ち合わせ
  (準備・調査:幹事メンバーを中心に活動予定) 宿泊:やすらぎ交流館
10月27日 中江牧野組合様管理地にて ススキ等の種子採取  
(活動日) 参加会員+その他参加者による現地作業 宿泊:やすらぎ交流館
10月28日 中江牧野組合様管理地にて ススキ等の種子採取  
(活動日) 参加会員+その他参加者による現地作業 宿泊:やすらぎ交流館
10月29日 採取した種子の調整、配送作業
幹事メンバー+参加可能な会員で活動
現地活動で進めている調査・検討内容について

種子採取〜性状調査により、以下のような情報を調べて公開していく予定です。

会員参加者はその他、自由な内容の活動をして頂くこともできますので、参加の問い合わせ、お申し込みの際に、検討している活動内容の相談をして下さい。 本プロジェクトの活動として採用できるかどうか、また、現地の関係者や牧野組合様などとの事前調整が必要な場合もありますので、事前に担当者にご連絡頂いた上で検討させて頂きます。 詳しくはお問い合わせ下さい。 牧野へ無断で立ち入ることのないよう願います。必ず事前にご連絡下さい。

 

「阿蘇小規模崩壊地復元プロジェクト」

プロジェクトの経緯と概要

 生態・環境緑化研究部会では、2017年3月18日,19日に熊本県内にて現地見学会およびシンポジウムを開催しました。その準備等で訪問していた相手先とのやりとりから、草原の管理方法、植物資源の活用について相談されていたことがきっかけとなり、草原の植物資材の活用/復旧事業への活用拡大とそのための研究活動および情報提供などを目的とした現地活動を実施することに致しました。目的に賛同する正会員、学生会員、賛助会員のみなさんは、各自の調査、研究、その他、必要経費を支払うことで自由に参加可能です。
   実際の活動内容や日程はこのホームページで告知し、参加者を募集します。活動内容の報告、結果も随時更新・公開致します。関心のある方はお気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。

目的
草原・地域性の草本類を活用することにより、多様性豊かな草原生態系、草原構成種の保全・再生、地産資材や地域性植物材料の活用に寄与することを目指しています。
おもな活動地
ワークショップなど:阿蘇市波野地区の体験施設「なみの高原やすらぎ交流館」を拠点とさせて頂きます。
阿蘇市周辺の牧野組合管理草地(立入・活動の承認を頂いた管理地)をサンプル採取、種子採取の対象地とします。
活動地周辺の概要と地図はこちら
活動予定内容
1.草原の表層・小規模崩壊地の修復作業の実施(組合と協議しながら実施)
2.草原および構成植物の現地調査、サンプル採取(各自の目的に応じて実施可能)
3.地域の方、関連団体を対象に観察会・ワークショップを年数回開催予定
4.採取する地域性植物資材の活用を検討。種子の性状および採取効率等の調査
5.地元の方が活用拡大を希望する場合は適宜、アドバイス・協働作業を行う
その他、会員各自の目的により日程内容については応相談

活動内容の概要

 2017年から、草原の植物を観察し、草原生態系の維持管理について学ぶためのワークショップを何回か開催します。 その際に遺伝子の分析や種苗の活用に資するための調査を同時に行う予定です。
 秋季には、輪地切り(野焼きの準備のために境界付近のかりはらいを行い、刈った草を焼いて処理します)の頃に合わせて現地活動を企画し、種子採取や採取効率の調査などを行います。

・今秋の採種はススキを予定しています
・産地の保証を目指し,採種した種子は遺伝子分析により地域性を把握する予定です(時期未定)
・採種した種子は,緑化工事向けの試験施工への使用を予定しています
・緑化工事等でススキ種子を使用する計画をお持ちの方はぜひお問い合わせください。ススキ以外の植物種子をお探しの方もご相談ください
・採種活動にご参加いただける方々のお問い合わせをお待ちしています(費用自己負担)

生態・環境緑化研究部会 /阿蘇ワーキングチーム

「阿蘇小規模崩壊地復元プロジェクト」は日本緑化工学会 生態・環境緑化研究部会が中心となって始められ、「阿蘇ワーキングチーム」 により企画・実施しています。

企画・主催: 生態・環境緑化研究部会 阿蘇ワーキングチーム

 

連絡・問い合わせ先 生態・環境緑化研究部会

企画・主催: 日本緑化工学会 生態・環境緑化研究部会

部会長:中島敦司(和歌山大学) 担当理事:中村華子
(連絡先)  〒160-0015 東京都新宿区大京町25 高橋ビル402 緑化工ラボ内
 電話:03-3341-3953 Fax.03-5362-7459

種子性状調査・現地採種活動担当

 入山義久 雪印種苗株式会社 , 吉原敬嗣 紅大貿易株式会社

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