2010年公開シンポジウム 『「みどりの社会」ことはじめ』

みどり(自然環境・生態系・生物多様性)とともに歩む社会が求められています。日本緑化工学会では、これまで、開発・建設等により生じる裸の土地や人工地盤・構造物の環境緑化に関する技術的な研究や実践を主に蓄積してきました。しかしながら、開発の代償措置的な緑化、あるいは視覚的な充足を満たす緑化だけでは、必ずしも今の時代の社会的要求に十分には答えられていないのではないのか、という意見も少なくありません。そこで、本年の公開シンポジウムでは、緑化という「手段」の延長線上にある「目的」、すなわち「みどりとともに歩む社会の実現」について討議したいと思います。
あらためて考えてみれば、ただ1本の樹を植えることも含め、緑化とは、地域の生態原理を読み解き、いくばくかの人為を処して自然環境を豊かなものにすることで、生き物の賑わいと我々が交感し、恵みを享受しながら、次世代へ豊かな環境を手渡していける社会を築いていく技術であり、思想であるといえないでしょうか。そんな技術や思想を世の中に広め、定着させていくことは、本学会の重要な役割の一つと考えられます。そして、みどりとともに歩むという発想・考え方が、暮らしや生産の営み、政(まつりごと)の隅々まで浸透した少し近い未来の社会を、ここでは「みどりの社会」と呼びたい。
本公開シンポジウムでは、2010年10月に愛知・名古屋でCOP10(第10回生物多様性条約締約国会議)が開催されることを受け、「みどりの社会」について認識を共有し、また、そのような社会の実現に向けて多様なセクターが連携するための話題を提供いたします。
そして、遠くに見える「みどりの社会」という目標に対し、どのような緑化が今後、求められているのかを共に議論しましょう。

日程: 2010年7月31日(土) 13:00〜17:00
場所: 東京大学弥生講堂 一条ホール
こちらからシンポジウムのポスターをダウンロードできます

プログラム

主催者挨拶

第一部 「みどりの社会」と生物多様性
第二部 地域の生物多様性保全に寄与する社会的な緑化の取り組み
第三部 総合討論

「みどりの社会」に向けて我々は何をすべきか
  パネラー: 各話題提供者
  コーディネーター: 大澤啓志(日本大学)

申し込み・参加費

事前申し込み不要 (定員300人)
参加費 一般:1,000円, 学生:400円 (資料代)

問合せ先 ※@を小文字に直してください

大澤啓志(日本大学)  osawa.satoshi@nihon-u.ac.jp

後援学協会・機関

経団連自然保護協議会、国土交通省、環境省、社団法人 日本都市計画学会、社団法人 日本建築学会
非営利特定活動法人 日本緑化工協会、社団法人 日本公園緑地協会、社団法人 ランドスケープコンサルタンツ協会
財団法人 都市緑化技術開発機構、財団法人 都市緑化基金、社団法人 日本造園建設業協会、財団法人 日本自然保護協会

| このサイトについて | お問い合わせ |