本大会では、会員や研究部会からの企画により7件の研究集会が企画されました。研究集会は大会参加者どなたでも自由に参加(聴講)できます。 当日の運営は企画者に委ねられていますので、お問い合わせなどはそれぞれの集会の各企画者へお願い致します。
※研究集会はzoomウェビナーを利用してオンラインにて開催いたします。すべてのプログラムがCPDプログラムのポイント対象となります。
日 程: 2021年9月10日(金) 16:30〜18:00
企画者: 生態・環境緑化研究部会 (中島敦司)
ローカルな素材、地域性種苗の使用を主体とした緑化の可能性について議論します。地域の資材つまり地産資源を活用することは、持続可能な地域社会の醸成、地域経済の活性化にもつながります。環境省阿蘇くじゅう国立公園で進めているススキを中心に草原植物を活用する取り組みについて最新情報を報告して頂きます。引き続いて話題提供では若手研究者・学生会員などから最先端の研究や取り組みをご紹介いただきます。
これからの取り組みのさらなる発展のためにも、参加(視聴)のみなさんからの意見を期待しております。ご意見はおもにZoomのチャット機能を用いて収集させていただく予定です。
司会:中島敦司 進行:中村華子
会場意見・質問とりまとめ:入山義久 津田その子
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日 程:2021年9月11日(土) 15:30〜17:00
企画者:積雪寒冷地緑化研究部会(宗岡寿美)
宗岡寿美 (帯広畜産大学)
中村 大 (北見工業大学)
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日 程:2021年9月11日(土) 17:10〜18:45
企画者:小宅由似 (香川大学)
植生回復をねらう緑化では、対象地近隣の植生を目標とするケースがみられ、森林の場合は、里山(二次林)や社寺林などがそれにあたる。しかし、植生遷移の進行、ナラ枯れ・マツ枯れ等の病害虫による樹木の枯死、野生動物の食害による下層植生の衰退などの“目標植生の変化”が多く報告されている。
本研究集会は、このような状況においても「近隣の植生は目標植生となりうるのか?」と言う疑問に端を発したものである。3事例の話題提供を通して「植生回復をねらう緑化においては目標植生をどう設定すべきか?」について議論を交わしたい。
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日 程:2021年9月12日(日) 9:30〜11:30
企画者:緑化植物委員会 (今西純一)
緑化において地域の生物多様性に配慮することは益々重要になってきています。日本緑化工学会は2019年5月に「生物多様性保全のための緑化植物の取り扱い方に関する提言2019」(2019年提言)を公表し,今後重点的に取り組むべき短期ビジョンとして「地域性系統の植物による緑化の推進」や「外来植物による緑化におけるリスク管理の実施」を挙げています。これらのビジョンの実現にあたっては様々な取り組みが必要になりますが,緑化植物委員会ではまず緑化植物材料選定の考え方の検討を行っています。本研究集会では,外国産在来種(国内の在来種と同種とされるが外国産であるもの)や外来牧草の利用にともなう生態系への影響について解説した後で,委員会で現在検討中の緑化植物材料選定の考え方(案)について説明します。緑化植物委員会では,本研究集会で頂戴する皆様からのご意見を参考にして,緑化植物材料選定の考え方の検討を進めて行きたいと考えています。
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日 程:2021年9月12日(日) 12:30〜14:00
企画者:緑・健康研究部会 (岩崎 寛)
ストレスチェックが義務化となり、さらにCOVID-19の感染拡大により、これまで以上に医療機関との関わりが増えています。また、医療従事者のストレスも大きな社会問題となっています。
これらの背景から、医療空間における緑化は、単なる環境改善やアメニティとしての機能だけではなく、患者さらに医療従事者の心身への効果としても、その期待が高まっています。
そこで、今回は数多くのクリニックで屋内デザインを手がけておられるメディカル・デザイン(株)代表取締役で日本ガーデンセラピー協会の理事でもある水口真理子さんと、病院緑化と園芸プログラムを融合させた展開を実践されているGreen Hospital Project代表の珠数美穂さんをお招きし、これまでの活動や取り組みについて、話題提供していただく研究集会を企画いたしました。これまでは大型病院における緑化の話題が中心でしたが、本研究集会では街のクリニックや小規模病院といった身近な医療機関レベルの緑化について議論する予定です。
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日 程:2021年9月12日(日) 14:15〜15:45
企画者:都市緑化技術研究部会 (木田幸男)
都市型集中豪雨の頻発化、激甚化は我々の生活に大きな影響を与えるようになった。雨水対策の一環として、雨水流出を抑えるための「流域対策の強化」は喫緊の課題であり、「緑地のもつ保水能」に注目が集まっている。しかし緑地の保水能については、これまで対策・評価ともに積極的な議論が進められてこなかったのが現状である。
そこで、本研究集会においては、緑地のもつ機能を整理して、その評価の方法や定量化手法のあり方
などについて議論を交わし、できれば保水能向上のための一助になる手法の開発につながれば、と考えている。また、グリーンインフラを推進する中で、緑地の保水機能の改善が、よりインフラとしての価値を上げられる取り組みにつながることにも期待していきたい。
緑地の保水能・総論 都市緑化技術研究部会長 木田幸男
緑地の保水能と土壌硬度 (公社)雨水貯留浸透技術協会 屋井裕幸
街区の集水環境・土地基盤と保水能 東京都市大学 横田樹広
屋上庭園の保水能 東邦レオ株式会社 梶川昭則
議論及び取りまとめ 京都大学大学院 柴田昌三
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日 程:2021年9月12日(日) 16:00〜17:30
企画者:森本淳子(北海道大学)・岡浩平(広島工業大学)
昨年度の研究集会「グリーンインフラ活用にむけた生態系のレジリエンス評価」では、近年の自然災害と緑地の関係を問い直すこと、自然生態系の環境修復力を再評価することに重点をおき、グリーンインフラの可能性とリスクについて議論しました。その後、特集記事「緑地とグリーンインフラ―緑化工学からの新たな展開(日緑工誌46(4):369-391)」において、緑地がグリーンインフラとしての役割を果たすために現在抱えている問題、考えられる解決策について、緑地タイプ別にレビューしました。この流れを受け、本研究集会では、緑地の持つ防災・減災機能のうち、緑地の耐風性および耐侵食性を中心に、斜面緑化などの具体的な緑地管理の指針づくりの基礎となる議論をします。
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委員長:高橋輝昌(千葉大学) 副委員長:辻 盛生(岩手県立大学)
委 員:内田泰三(九州産業大学)、 大塚芳嵩(大阪府立大学)、 加藤 顕(千葉大学)
黒沼尊紀(千葉大学)、 島田博匡(三重県林業研究所)、 中村華子(緑化工ラボ)
E-mail: ryokkakou2021(あっと)gmail.com ※(あっと)は@におきかえてください
〒271-8510 千葉県松戸市松戸648 千葉大学園芸学部 再生生態学研究室
第52回日本緑化工学会大会事務局
TEL & FAX 047-308-8890 (高橋)